POとはなんぞや?どんな人間が取引しているのか?
POとは、パブリックオファリングの略で既に上場している企業が、新規で株式の発行(公募)や、発行済みの株式を売却(売出)をすることです。
会社は成長力を高めるために、資金調達をする必要があります。
POは、設備投資や人材獲得、企業買収、時には借金返済などに必要な資金を、投資家から集めることを目的とし行います。
よくある個人投資家向けのアービトラージの1つでかなり有名な取引の1つです。
基本的にトレードを長くやっているもしくは、資金潤沢にある投資家であれば飯が食えるので知らない内容ではないと言われるほど有名です。
公募増資に関しては、POという形態で目論見書を発行して行う形で行いますが、売出の場合はいくつかステルスで行うことも可能なので、現在はパターンが他にもあります。
自信の持ち株に発生していれば、需給悪化で株価は落ちますし、知ると知らないとでは大きな差になりますので、人とは少し差別化ができ、リスク管理の面とリターンを生み出すきっかけのトレードとしても使っていけます。
こちらに関しては知名度も低く、人とは差別化も図れるので、有益性がかなり高いのと法的な面でかなり有利に戦略が取れるので、興味があればお問合せください。
今回はこのPOを使って、具体的になんで投資家が好むのか?実際にどのように投資家が取引を行っているのか?と、これまでの歴史において取引形態がどのように変わってきたのかも含めて優良な記事を書いていきます。
リスクを抑えながら、リターンが出ますので、普通の取引をしていること自体が正直アホらしく思えますし、あまり知られていませんが、専業でそれのみしか行わないという投資家は投資歴が長ければ長いほど多いといった現状です。
金があればあるだけ、こういった取引を中心に作っていく方は非常に多いです。
多すぎたら、多すぎたで債券使ったり色々な取引があります。
具体的にどのような取引を行っているのか?
まず、POを使って多くの投資家が行っているのは、つなぎ取引(アービトラージ)で確実に収益を抜きに行く取引を行っています。
POが行われる株は、市場価格よりもディスカウントをして手数料も投資家負担がないため、一時的に市場価格に乖離した状態(割安)で株式を購入できます。
それを利用して、空売りを打ち込み、その価格差の鞘を抜くというのがまず大枠の取引となります。
現在は旧型の取引と新型の取引、そこにアレンジを加えたオリジナルの取引を3つ実践形式でお伝えしておきます。
まず、POにおける重要な点としては対面の口座を複数用意すること。
これは、IPOも然り、POも然り、通常の抽選形式ではなく、裁量で配布されるため、ある程度こちらでコントロールが可能なためです。
口座数を増やすのは、主幹事に多くの株が寄せられていますので、他証券での申し込みをしてもそもそも株数自体の量が少ないので、必ず主幹事で申し込みをするのが大事です。
主幹事となる証券会社は投資銀行業務(キャピタルマーケットの機能)がないと行えないために、大手5大証券(野村・大和・日興・三菱・みずほ)に株数が寄せられますので、ネット証券のみで立ち回ること自体が無謀ですので、必ず対面証券の口座を用意しましょう。
なぜ対面証券を利用している方がいるかというと、基本的には、こういった特殊玉のトレードを行うことを目的とした投資家が多く、ネット証券で上がるかも?下がるかも?といった一般的な投資ををしている人間が少なく、効率的にお金を増やすために使われているのが現状です。
そして肝心の空売りをして鞘取りする上では、ネット証券の口座が1つあれば良いので、空売り分はご自身の好きな証券会社を利用してください。
昔の取引形態と今の取引形態で変化してきたのは、インサイダー規制によるのもので、空売り自体を機関投資家向けに抑制する目的で、社内ルールとして空売りの有無等は確認するのが現在のルールなので、その点も踏まえて理解をしてください。
旧型取引
まず、旧型の取引から説明します。
公募増資発表後にその銘柄の空売りを打ち込みを行います。値決め日以降から受け渡しまでの安定操作期間内に、持参売りを行って買いの現物をネット証券に移すか、空売りと同額の現物株を貰ってそれぞれ決済を行って終了となります。
昔は、増資発表前から話が漏れていましたので、この空売りだけでも多大な利益が取れ、さらに同株を現物でもらえることから、利益がロックできるという取引が主流でした。
増資発表後に株価が大きく下がる理由は、株数を増やすので希薄化することによる要因と、それを嫌った形で投げる需給の悪化と、過度な空売りを行うファンドの3点が理由です。
現在の取引
現在の取引はインサイダー規制を受けて少し変わっています。
基本的に値決め日前から空売りを行い、買いの現物を貰うことはグレーとされているので、一旦は値決め日以降に、安定操作期間(証券会社が買い支えする間)にふわっと株価が上がったタイミングで、買い付けの株数と同額の株数を空売りし、利益をロックするやり方になります。
ただし、途中で売禁が発生したりするリスクがあるので、なるべく早く行いたいですが、あくまでも法律に乗っ取った形で行うのはこの取引の仕方が今の主流です。値決め日以降の空売りに関しては、ヘッジ目的のため禁止はされていません。
オリジナルの取引
最後に、オリジナルのやり方をお伝えします。
基本的に旧型のモデルと同じように、大方の株式の空売りのポジションを持っておき、値決め日までに一部を解消し、安定操作期間内に足りない分の帳尻を合わせて空売りを足したり、7割~8割は最低限アービトラージの形を作るというのが、長く相場にいる方もこの形でしょうし、オリジナルのやり方になります。
インサイダー規制はあくまでも個人に規制を課しているのではなく、証券会社から情報漏れを嫌った形とファンドに規制を課すために行われており、証券会社はその管理をしっかりしているのか?という点を金融庁ににらまれています。
POの買いの現物を取る際は、必ず証券会社から空売りはしてませんよね?という形で聞かれますので、一部を決済しておくことで、投資家としても嘘は言っていないよねという口実を作るために行う行為で、完全にフルで空売りをしている場合は、嘘の報告をすることを避けるのと、もし万が一SECににらまれた時に説明するための行為として行います。
注意点とまとめ
POは既に上場している企業が新規で株式を発行したり、発行済みの株式を売却する取引。
投資家がPOを好む理由は以下の点。
- アービトラージ機会:POでは市場価格よりもディスカウントで株式を購入できるため、価格差を利用して収益を上げるアービトラージが行われます。具体的には、公募価格が市場価格よりも低い場合、POで購入した株式を市場で高値で売却することで利益を得ることができます。
- リスク管理:自己保有の株式に発生するPOは、需給悪化で株価が下落することがあります。知識と戦略を活用してリスクを抑えつつリターンを追求するトレードとして利用されます。また、インサイダー規制を考慮して、適切なタイミングで取引を行うことが重要です。
- 法的有利性:POはインサイダー規制を受けず、空売りも自由に行えるため、戦略的に取引できるチャンスがあります。特に、空売りを活用して価格差を利用する投資家にとって魅力的です。
具体的な取引方法として、以下の3つの形態があります:
- 旧型取引:公募増資発表後に銘柄の空売りを行い、安定操作期間内に決済する方法です。昔は話が漏れていたため、空売りだけでも利益を上げることができました。ただし、現在はインサイダー規制を受けて、一部の取引は制限されています。
- 現在の取引:値決め日前から空売りを行い、値上がりしたタイミングで一部を解消し、利益をロックする方法です。インサイダー規制を考慮しています。
- オリジナルの取引:旧型のモデルと同様に空売りのポジションを持ち、値決め日前に解消し、必要分のみアービトラージの形を作る方法でSECを回避。
注意点下記。
- 対面証券口座の用意:
- POの取引においては、主幹事証券会社(野村、大和、日興、三菱、みずほなど)で申し込むことが一般的です。これは、主幹事がPO案件に多くの株式を集めているためです。
- 一方、ネット証券での申し込みだけでは、株数が少なく、効率的な取引が難しいことがあります。したがって、対面証券の口座を用意することが重要です。
- 空売りの注意:
- POの取引においては、貸借銘柄でないと空売りができないことに注意してください。
- また、売禁が発生するリスクもあります。適切な戦略を構築し、リスクを最小限に抑えつつ取引を行うことが求められます。
一連の取引の流れはこの形になりますが。
注意点の貸借銘柄でないと行えないのと、売禁には注意するという話について更に記載します。
この注意点に該当する場合は、買いの片道のみを裸でポジションを取ることになりますから、通常の売買よりかはディスカウント分があるので、リスクはマシですが、完全にヘッジはできていないという状態にはなります。
あくまでも証券会社とのコミュニケーションに使ったり関係構築の際に、このような銘柄は使ってもらって、付き合ってダメならIPOで補填をしてもらって回していくやり方を皆取っております。
最後にPOの取引は、増資と売出に分かれるというお話をしましたが、売出の大半は現在は目論見書を発行せず、ステルスで一部の顧客のみに案件が通達される形を取っていますので、昔よりかは売出の案件数は減り、違った形態がとられています。
もし興味があれば、その取引もうまく活用ができると更にリターンも増すので、IPO・PO、新しい形態の売出だけで資金を回していても数億円までは、50%前後で相場に左右されずに安定して回すことは可能です。
かつ新しい形態の取引は、インサイダー規制もないので、空売りは自由に行うことが可能ですし、両建てもできるし、片道でも戦略を作ることが可能です。
特殊なトレードとしては、この辺りは基礎的なお取引の話なので、よければしっかり利用してみてください。
こちらもセットで取引するとより効果的な戦略となります。